<下書き>第27回:【自動盤で使われるバイト】チップ交換式バイトと研削バイト

はじめに

 前回はバイトの形状別の種類と用途についてお話しました。
 今回は「チップ交換式バイト」と「研削バイト」という2つの代表的なタイプに注目します。
 どちらも自動盤加工でよく使われていますが、その特徴や使い分け方をわかりやすく解説します。

1.チップ交換式バイトとは?

 バイト本体に刃先チップを取り付けて使うタイプの工具です。刃先が摩耗したらチップを交換して再使用します。チップ交換することで常に安定した切れ味を保てるのが特徴です。

特徴

  • チップ品質が一定であり、交換により安定した加工品質
  • 交換の度にチップコストがかかる

2.研削(けんさく)バイトとは?

 バイト全体が一体構造の工具で、グラインダーなどで刃形を研削して使うタイプです。
 摩耗しても再研磨すれば繰り返し使用できます。

特徴

  • 刃形を自由に作れる(特殊形状対応)
  • 再研磨で繰り返し使えるが、手間と技術が必要

研削バイトの種類

 研削バイトにはその構造によって以下の様な種類があります。

  • ムクバイト(シャンクから刃先まで一体化しているバイト)
  • ロウ付けバイト(シャンクに刃先がロウ付けされているバイト、付刃バイトとも呼びます)

3.比較まとめ

 チップ交換式バイトは研磨の技術が要らず、比較的簡単にメンテナンスが出来ますが、コストがかかります。
 研削バイトは研磨の技術と手間が必要ですが、特殊な形状にも対応でき、繰返し使う事で工具費を抑える事も出来ます。
 加工する物や数量などに応じて使い分けることが重要です。

項目チップ交換式バイト研削バイト
構造ホルダー+チップ一体型(再研磨可)
メンテ交換のみ研磨が必要
刃先形状多種多様なチップが市販自由に成形可
コストチップ交換することで都度コストがかかる再研磨・繰り返し使用することでコストを低く抑えられる

次回もお楽しみに!

 今回はチップ交換式バイトと研削バイトの違いや特徴を紹介しました。
 どちらも自動盤加工を支える重要な工具であることは変わりません。
 次回は「バイトの材質とその特徴」についてわかりやすく紹介します。お楽しみに!

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