<下書き>第20回:【自動盤で使われる材料】難削材:加工が難しい材料とは?(材料編 追加記事)

はじめに

 こんにちは!これまで自動盤で使われるさまざまな材料を紹介してきましたが、今回は材料編の追加記事として「難削材(なんさくざい)」と呼ばれる材料についてご紹介します。

難削材とはどんな材料?

 「難削材(なんさくざい)」とは、工具が摩耗しやすい、切りくず処理が難しい、熱がこもりやすいなどの理由で、切削加工が難しい材料のことを指します。以下に代表的な難削材を紹介します。

  • チタン
     軽くて強く、耐食性・耐熱性に優れていますが、熱伝導率が低く、加工中に工具に熱が集中して摩耗しやすくなります。
  • インコネル(ニッケル系耐熱合金)
     高温環境に強い材料ですが非常に硬く、また熱伝導率が低く、加工が難しい素材です。
  • オーステナイト系ステンレス(例:SUS316 など)
     耐食性が高い材料ですが、粘り気が強く切りくずが絡まりやすいことや、硬化しやすい性質があります。
  • 難削性のある銅合金(例:ベリリウム銅など)
     導電性やバネ性に優れますが、粘りがあり、切削条件の調整が難しい素材です。

現場での加工の工夫

 難削材を安定して加工するには工具や加工条件に様々な工夫が必要です。一般的には、例えば以下のような工夫が必要と言われています。

  • ●耐摩耗性の高い超硬工具やコーティング工具を使う
  • ●回転数や送り速度を抑え、発熱を防ぐ
  • ●切削油を適切に使用し、刃先の冷却と潤滑を行う

 また、難削材によってはガイドブッシュが焼き付きやすくなる事もあり、様々なノウハウが必要になります。

 グリーンメタルではこれまで様々な難削材を加工してきました。そうした経験から得たノウハウを蓄積し、標準化することで、難削材でも安定した品質で量産を行うことが出来ます。

次回もお楽しみに!

 次回からは「切削油」についてご紹介します。加工現場を支える“縁の下の力持ち”を、ぜひお楽しみに!

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