
はじめに
こんにちは!GMテクノロジー・ラボです。
これまで「長さ」や「径」といった「サイズ(寸法)」の測り方を見てきましたが、精密部品の検査ではサイズが合っているだけでは合格とは言えません。
他にも様々な検査項目がありますが、今回は「表面の滑らかさ」を評価する「表面粗さ(ひょうめんあらさ)」の世界について解説します。
ツルツルに見えても、実はギザギザ?
切削部品は金属などの材料を刃物(バイト)で削って作ります。 きれいに削り出された部品は人間の目にはツルツルして滑らかに見えます。しかし、顕微鏡レベルまで拡大して見てみると、そこには刃物で削った跡が「細かい山の連続(ギザギザ)」として残っています。
この目に見えない微細な凹凸(おうとつ)のことを「表面粗さ」と呼びます。

なぜ「滑らかさ」が重要なのか?
寸法(サイズ)さえ合っていれば表面が少しザラザラしていても問題ないのでは?と思うかもしれません。しかし、精密部品において表面粗さは命取りになります。
- 摩擦(まさつ)と摩耗(まもう) モーターの軸のように他の部品と擦れ合いながら高速で回転する部品の場合、表面が荒れていると摩擦が大きくなり、すぐに削れて壊れてしまいます。
- 密閉性(シール性) 水や油、空気を閉じ込めるための部品(バルブなど)では、表面に目に見えない隙間があると、そこから液体や気体が漏れ出してしまいます。
そのため、図面には寸法だけでなく「Ra(算術平均粗さ)」などの単位で、「この表面は〇〇ミクロン以下の滑らかさに仕上げること」という指示が書かれているのです。

針でなぞって測る
では、この目に見えない凹凸をどうやって測るのでしょうか? 最も一般的なのは「触針式(しょくしんしき)表面粗さ測定機」です。(表面粗さ測定機はサーフテストとも呼ばれています)
これは、測定機の先端に付いた非常に細いダイヤモンドの針(触針)を部品の表面に直接当てて、ゆっくりとツーっとなぞる方式です。針が表面のミクロン単位の「山と谷」を上下に動き、その細かい振動を電気信号に変えて、どれくらいギザギザしているかを数値やグラフとして表示します。
私たちグリーンメタルでは、この「表面粗さ」の厳しい基準をクリアするために、刃物の種類や切削油、回転スピードなどを細かく調整し、日々管理しています。

次回もお楽しみに!
ノギス、画像寸法測定器、そして表面粗さと、様々な測定の世界を見てきました。 次回はいよいよ、この【測定と品質管理】シリーズの最終回です。
寸法や表面を「測って合格!」……でも、その部品が本当に合格していることをお客様にどうやって証明するのでしょうか?
次回は見えない安心を形にする、検査成績のデジタル化 について解説します。お楽しみに!

