第38回【測定と品質管理】現場の相棒「ノギス」と「マイクロメータ」

はじめに

 こんにちは!GMテクノロジー・ラボです。
 前回は、図面で許容された誤差の範囲である「公差(こうさ)」を守るため、「正しく測る技術」が不可欠だというお話をしました。
 今回はモノづくりの現場で基本の測定器、「ノギス」と「マイクロメータ」をご紹介します。

万能プレイヤー「ノギス」

 部品加工工場でよく使われるのが「ノギス」です。 カニのハサミのような形をしていて部品を「挟んで」外径や厚みを測るだけでなく、クチバシのような部分で穴の「内径」を、お尻の棒で穴や溝の「深さ」を測れる万能ツールです。
 一般的なノギスで測れる最小の単位は「0.01ミリ(100分の1ミリ)」。 最近は数値がパッと出るデジタル表示のものが主流で、加工中のこまめなサイズ確認に大活躍します。

ミクロンを捉える「マイクロメータ」

 ノギスよりもさらに高精度で厳しい「0.001ミリ(ミクロン)」の精密な公差を測るために登場するのが「マイクロメータ」です。 (0.0001ミリ(0.1ミクロン)に対応する物もあります)
 「コの字」型のフレームにネジを回して部品を挟み込む軸がついています。
 ネジの回転を利用してわずかな動きを拡大して読み取る仕組みのため、非常に精密な測定が可能です。髪の毛の太さ(約0.08ミリ)のさらに10分の1の違いすら確実に捉えます。

精度を決めるのは「部品を挟む力加減」

 実はこれらの測定器を使う上で一番難しいのが「部品を挟む力加減」なのです。
 金属は硬いように見えて強く挟むとミクロン単位でわずかに変形します。そのため測る人の力加減一つで数ミクロンの誤差が簡単に生まれてしまうのです。
 マイクロメータには一定の力がかかると「カチカチ」と空回りして締めすぎを防ぐラチェットストップという機能が付いていますが、正しい数値を安定して出すにはラチェットを回す「指先の感覚」も重要なのです。

次回予告

 手持ちで使える測定器は非常に便利ですが、部品の中には「小さくてノギスでは細かく測れない」「柔らかすぎてマイクロメータで挟むと変形してしまう」ものもあります。
 挟んで測れない部品の寸法を正確に測るにはいくつかの方法がありますが、次回はその中から光とカメラを使って形を測る最新技術の一つ、「画像寸法測定器(がぞうすんぽうそくていき)」の世界をご紹介します。触れずに測る技術とは? お楽しみに!

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