第43回:【洗浄工程】洗浄機で脱脂洗浄の前に?「前洗浄」の正体

はじめに

 こんにちは、グリーンメタルです。 前回は加工後の製品をきれいに仕上げる「洗浄」についてお話ししました。 実はこの洗浄、いきなり製品を洗浄機に入れているわけではありません。その”前”に、もうひと工程あるのをご存知でしょうか? 今回は「前洗浄(まえせんじょう)」についてご紹介します。

「いきなり洗浄機」ではダメ?

 加工が終わったばかりの製品には、材料を削って発生した切粉(きりこ)も混ざってしまうことがあります。しかも困ったことに、切粉はサイズも大小バラバラで洗浄機で除去できないものもあります。

 たとえば、服を洗濯するときを想像してみてください。洗濯機に入れる前にポケットの中身を全て出しますよね?そのまま丸ごと洗濯機に放り込んでも、服とポケットの中身をキレイに分けてはくれません。製品と切粉の関係も、実はこれとよく似ています。

 また、製品には加工性を高めるための切削油も付着しています。加工には重要な切削油ですが、残っていると製品不良や変色の原因となるので、これも取り除く必要があります。

「前洗浄」とは?

 そこで登場するのが「前洗浄」です。 前洗浄とは製品を洗浄液の中に入れて切粉や切削油を取り除く作業のこと。本格的な洗浄機にかける前に製品から切粉を除去し、切削油を落としておきます。

 洗浄液の中で製品をゆらしながら切粉を落としていくことで、製品から切粉が取り除かれて切削油も洗い流され、ようやく次の工程へ進む準備が整います。

なぜ「前洗浄」が必要なの?

 「最初から洗浄機に入れればいいのでは?」と思われるかもしれません。しかし、切粉が混ざったままの製品を洗浄機に入れてしまうと、次のような問題が起こりえます。

  • 製品から切粉をきれいに除去することができず、切粉残りが発生する
  • 残った切粉が邪魔をして隅々まで洗浄液が行き渡らず、細かい切粉や切削油を除去しきれない
  • 切粉がフィルターや配管に詰まる等の洗浄機のトラブルで作業効率が落ちる
  • 結果として洗浄不良や作業の手戻りが発生してしまい、生産効率が落ちてしまう

 だからこそ、洗浄機に入れる前に、まず製品から切粉を取り除く「前洗浄」が欠かせないのです。地味に見えて、実は品質を支える大切な下準備といえます。

次回もお楽しみに!

 前洗浄は、製品から切粉を取り除きその後の洗浄工程をスムーズにするための大切なステップです。
 次回は、いよいよ「洗浄機」による洗浄工程について、詳しくお話しします。お楽しみに!

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