第3回:【機械加工の歴史】19世紀から20世紀初頭まで

はじめに

こんにちは!前回は産業革命期における機械加工の誕生とその発展を見てきました。今回は19世紀から20世紀初頭にかけての技術の進化についてお話しします。鉄道や自動車の発展とともに機械加工技術も大きな進化を遂げました。

1.19世紀の技術進化

19世紀は機械加工の進化が加速した時代です。この時期には産業革命で培われた技術をさらに発展させることで、より高度で複雑な加工が可能になりました。

1810年代:世界初のフライス盤
アメリカの技術者が世界初のフライス盤を発明し、平面加工や溝入れ加工が可能に。これにより、多様な形状の加工が効率化されました。

1840年代:規格化と部品の交換性
アメリカでは大量生産に対応するために部品の規格化と交換性が進みました。火器産業や機械工業では、標準化された部品を大量生産するための精密な機械加工が求められるようになりました。

2.鉄道と自動車の発展

19世紀後半からは鉄道や自動車の登場により、精密な機械部品が大量に必要とされるようになります。これが機械加工技術のさらなる発展を促しました。

鉄道の発展:蒸気機関車や鉄道システムの拡大に伴い、エンジン部品や車輪などの高精度な部品の加工が必要に。

自動車産業の勃興:20世紀初頭、特に自動車産業の成長により、機械加工技術が大規模に発展しました。エンジンやトランスミッション、シャフトなど、車両の重要部品が機械加工で作られるようになります。

3.工作機械の精密化

この時代の機械加工では、より精密な製品を作るために工作機械が進化しました。特に蒸気機関や電力による動力が加わり、従来の手動操作から機械動力による自動化が進みました。

次回もお楽しみに!

次回は、20世紀に入りコンピュータ制御が登場するまでの機械加工技術の飛躍を見ていきます!

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