第7回:【切削加工の基本と旋削加工】旋削加工が得意とするものとは?(用途と利点)

はじめに

こんにちは!前回は旋削加工の基本的な原理と仕組みについてお話ししました。今回は、旋削加工がどんな部品に適しているのかなど、その用途と利点について具体的に解説します!

1.旋削加工(せんさくかこう)が得意とするもの

旋削加工は素材を回転させながら削る特性を活かして、以下のような部品の加工に適しています。

円柱形や円筒形の部品
 例:シャフト、軸、ネジ、ピンなど。
 回転する素材を刃物で削るため、非常に精密な円形部品を加工できます。

複雑な円形状の部品
 例:テーパー(円錐形)や溝付き部品。
 刃物を動かす制御次第で多様な形状に対応可能です。

小径・小型部品
 細かい部品も効率的に加工できるため、電子機器や医療機器のパーツ製造にも適しています。

2.旋削加工の利点

高い量産性
 棒状の材料を送り出しながら連続して加工できる仕組みを持つため、フライス加工などに比べて大量生産に向いています。特に自動盤(じどうばん)を使うことで自動的に材料の送り出しが出来、大量の部品を効率的に製造可能です。

加工精度の高さ
 主軸に固定された素材が安定して回転するため、寸法や形状の精度が非常に高い仕上がりを実現します。

コストパフォーマンスが良い
 高精度かつ短時間で加工が可能なので、トータルの製造コストを抑えることができます。

3.旋削加工の主な用途

旋削加工は自動車部品、電子機器、建築用部品、医療機器、さらには航空宇宙分野など幅広い業界で使用されています。特に以下のような部品の製造には欠かせません。

  • 自動車のエンジン部品(シャフト、ボルト)
  • 電子機器のコネクタや端子
  • 医療機器の小型精密パーツ

以上のように旋削加工で作られた部品は私達の生活に欠かせない物なのです。

次回もお楽しみに!

次回からは旋削加工の効率をさらに高める「自動旋盤の基本と利点」について解説します!お楽しみに!

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