
始めに
こんにちは!GMテクノロジー・ラボです。
前回から始まった新シリーズ【複合自動盤(ふくごうじどうばん)の仕組み】。
今回は「複合自動盤」に限らず、そもそもの「自動盤」が持つ大きな特徴である「大量生産」の秘密について改めて解説します。 なぜ自動盤は人がいない夜中も動き続けることができるのでしょうか?
「一個ずつ」ではなく「金太郎飴」
例えば、加工機として一般的に有名なマシニングセンタ(フライス、穴あけなど複雑な加工を1台で出来る工作機械)では、あらかじめ短く切った材料を一つ一つ機械にセットして加工します。
これだと一つ作り終わるたびに材料を交換する手間(人の手やロボット)が必要になります。
しかし自動盤は違います。 使うのは長さ2.0メートル以上にもなる「バー材(ばーざい)」と呼ばれる長い棒状の材料です。
この長い材料を金太郎飴(きんたろうあめ)のように「削っては切り、削っては切り」を繰り返すことで、連続して製品を生み出します。 材料が続く限り機械を止める必要がないのです。

縁の下の力持ち「バーフィーダー」
では、この長い材料を誰が機械の中に押し込んでいるのでしょうか? ここで活躍するのが自動盤に連結されている「自動棒材供給機(バーフィーダー)」という装置です。
バーフィーダーはその名の通り「バー(棒)」を「フィード(供給)」する装置です。 長い材料をストックすることが出来、その材料を1本ずつ自動で旋盤の主軸(しゅじく)の中に送り込み、後ろから押し出してくれます。

シャープペンシルで例えると?
この仕組みは皆さんが使う「シャープペンシル」にそっくりです。
• バー材 = 「シャープペンシルの芯」
• バーフィーダー = 「ノックする指」と「芯のタンク」
• 自動盤の加工 = 「芯で文字を書くこと」
文字を書いて芯が減ってきたらカチカチとノックして新しい芯を出しますよね? そして1本使い切ったら次の新しい芯が自動的に出てきます。
自動盤も同じです。 部品を一つ作って切り落としたら、バーフィーダーが材料を押し出し、すぐに次の部品を作り始めます。 そして長い材料がなくなれば、自動で次の新しい材料を装填(そうてん)します。

だから「夜も眠らない」
この「バー材」と「バーフィーダー」のコンビのおかげで材料をセットしておけば、あとは機械が全自動で何時間でも、何千・何万個でも部品を作り続けてくれます。 これが他の工作機械にはない圧倒的な「量産効率」の理由です。
私たちグリーンメタルの工場が夜間も無人で稼働できるのは、このシステムがあるからです。 これにより高品質な部品を、安定して量産することが可能になっています。

次回もお楽しみに!
材料が自動で供給される仕組みは分かりました。 では、肝心の「加工」はどうでしょうか? 前回お話しした「旋盤なのに四角い形が作れる」秘密はまだ解き明かされていません。
次回はいよいよ加工の核心部、「回転工具(かいてんこうぐ)」について解説します。 お楽しみに!

