第4回:【機械加工の歴史】20世紀から現代まで

はじめに

こんにちは!前回は19世紀から20世紀初頭にかけての機械加工の進化について見てきました。今回は20世紀における機械加工の大きな飛躍についてお話しします。この時期、特にコンピュータ技術の導入により、機械加工は劇的に変化していきました。

1.CNC技術の誕生

1950年代になると機械加工の現場に革命をもたらす技術が登場しました。それが、CNC(コンピュータ数値制御)技術です。機械の動きをプログラムで制御できるようになったことで、複雑な加工が可能になり、また、作業効率が格段に向上しました。

1950年代:NC技術の開発
最初はNC(Numerical Control)技術として、パンチカードによって機械の動きを制御する仕組みが開発されました。航空機産業で使われたこの技術は、複雑な部品を高精度で作るために大きな役割を果たしました。

1970年代:CNCの普及
マイクロプロセッサが導入されることで、NC技術はCNCへと進化しました。これにより、コンピュータを使って加工機械を制御できるようになり、より複雑な部品の加工が可能になりました。

2.自動化とロボット技術の進化

20世紀後半から自動化技術が大きく進化しました。機械加工の現場でもロボットが導入され、人手に頼らずに24時間稼働する無人工場が現実のものとなりました。

自動化の進化
CNCと産業用ロボットの組み合わせにより、製造工程が完全に自動化されるようになりました。これにより、大量生産のコスト削減と品質向上が実現しました。

3.スマートファクトリーの時代

21世紀に入ると機械加工はさらに進化し、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)を駆使したスマートファクトリーが登場しました。これにより、機械がデータをもとに最適な加工を自動で行うことが可能となり、製造業の効率が飛躍的に向上しています。

未来の工場
工場全体がネットワークでつながり、リアルタイムで生産状況を把握し、最適な生産プロセスを構築できる時代になってきています。

まとめ

20世紀はコンピュータ技術と自動化の進化により、機械加工が大きく飛躍した時代です。
3回にわたって機械加工の歴史を見てきましたが、次回からは機械加工の具体的な技術やその応用について詳しく見ていきます。お楽しみに!

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