第9回:【自動盤の基本構造と種類】主軸移動型と主軸固定型とは?

はじめに

みなさん、こんにちは! 今回は自動盤の構造的な分類である「主軸移動型」と「主軸固定型」の違いについて解説します。

主軸とは?

旋盤では主軸を回転させて棒状の材料を削るのが基本です。主軸には棒状の材料を固定する「チャック」が取り付けられており、材料をしっかり保持しながら回転させます。

主軸移動型と主軸固定型 – 構造の違い

自動盤は主軸が移動するか固定されているかの違いで、「主軸移動型」と「主軸固定型」に分類されます。

  • 主軸移動型:主軸が前後に移動しながら加工する方式
  • 主軸固定型:主軸は動かず、刃物台が動いて加工する方式

この違いにより、それぞれの方式に適した加工方法や特徴が生まれます。

主軸移動型自動盤の特徴

主軸移動型自動盤はスイス型旋盤とも呼ばれ、主に細長い部品の加工に適しています。

  • 長い材料の加工が得意:主軸が前後に移動しながら加工するため、細長い部品を安定して削れる
  • ガイドブッシュを使用:材料を支える「ガイドブッシュ」があるため、加工中の材料のブレを抑え、安定した精度で加工が可能。

主軸固定型自動盤の特徴

主軸固定型自動盤は主軸が動かず固定されているのが特徴です。

  • 加工できる長さが短い:主軸が移動しないため一度に削れる材料の長さに制限がある。
  • 材料の精度ばらつきによる影響が少ない:主軸移動型自動盤とは違い、ガイドブッシュを使わないため材料の直径や形状に多少のばらつきがあっても影響を受けにくい。

次回もお楽しみに!

次回は主軸移動型自動盤について、さらに詳しく解説します! お楽しみに!

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