第8回:【自動盤の基本構造と種類】自動盤とは?基本的な構造を知ろう

はじめに

 みなさん、こんにちは! 今回は「自動盤」について、その基本的な構造や特徴を解説します。ちなみに「自動盤(じどうばん)」は「自動旋盤(じどうせんばん)」とも呼ばれ、どちらも同じ意味です。このブログでは親しみやすく短い「自動盤」という呼び方を使っていきます。

1.自動盤(じどうばん)とは?

自動盤は、材料を自動で送りながら加工を行う旋盤(せんばん)のことです。様々な他の加工機械に比べて効率的かつ高精度に加工できるため、量産向けとして広く使われています。

2.自動盤の基本構造

自動盤は以下のような要素で構成されています

主軸
 素材を回転させ、材料を送り出す部分。これが旋削加工の基盤です。

刃物台
 刃物(バイト)を取り付けて素材を削る部分。複数の刃物を搭載し、複雑な形状にも対応します。

バーフィーダー
 棒状の材料を自動で供給する装置で、量産効率を大幅に向上させます。

制御装置
 自動盤全体の動作を制御する仕組みで、2つの代表的な方式があります。

  • CNC(コンピュータ数値制御)
    現在主流の方式で、自由度が高く複雑な加工が可能。
  • カム式制御
    カムと呼ばれる機械部品で動きを制御する方式。シンプルで安定した動作が可能なため、用途によって今も使われています。

3.自動盤の特徴

高い量産性
 自動で材料を供給しながら加工を行うため、大量生産が得意です。

安定した精度
 寸法や形状のばらつきが少なく、安定した精度で大量生産が可能です。

柔軟性と安定性
 CNCはプログラムの変更で多様な加工が可能。一方で、カム式は安定した動作と低コストでの量産に強みがあります。

次回もお楽しみに!

次回は、自動盤の種類である「主軸移動型」と「主軸固定型」について、その違いとそれぞれの用途を詳しく解説します。どうぞお楽しみに!

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